ひばり税理士法人(旧相原会計事務所・旧内田会計)は三島・沼津・函南・伊豆・伊東を中心に中小企業の税務・会計・経営をサポートするTKC会計事務所です。

ひばり所長ブログ

「ひばりのもり賞」

06.26.2014

 みなさん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。いやぁ~、暑くなってきました。これから梅雨までは暑い日が続きそうですね。許されるならば、勝俣州和さん(お笑いタレント、愛称はかっちゃん)のように究極のクールビズ、半袖、半ズボンで仕事したいくらいですね(もっとやるならランニングシャツにステテコになりますが、これは女性陣から許してもらえないでしょう)。

 さて、今回は文学賞について書いてみたいと思います。皆さんは、文学賞といえば、どんな賞を思い起こすでしょうか。「芥川賞」、「直木賞」などは有名ですね。最近、私は「本屋大賞」にはまっています。
 本屋大賞というのは、ウィキペディアから引用すると、「2004年(平成16年)に設立された、NPO法人本屋大賞実行委員会が運営する文学賞である。一般の文学賞とは異なり作家・文学者は選考に加わらず、『新刊を扱う書店(オンライン書店を含む)の書店員』の投票によってノミネート作品および受賞作が決定される」というものです。さらに、「この賞は『全国書店員が選んだいちばん!売りたい本』をキャッチコピーとして掲げており、主催する本屋大賞実行委員会は書店員こそが(商品と顧客という形で)本と読者を『最もよく知る立場』にあると位置づけ、投票資格者を書店員主体にしている」文学賞です。

 今年(2014年)の大賞は、「村上海賊の娘」(和田竜著)です。あらすじを新潮社のホームページから引用します。「『のぼうの城』から六年。四年間をこの一作だけに注ぎ込んだ、ケタ違いの著者最高傑作!」。「和睦が崩れ、信長に攻められる大阪本願寺。毛利は海路からの支援を乞われるが、成否は「海賊王」と呼ばれた村上武吉の帰趨にかかっていた!折しも、娘の景は上乗りで難波へむかう。家の存続を占って寝返りも辞さない緊張の続くなか、度肝を抜く戦いの幕が切って落とされる!第一次大津川合戦の事実に基づく一大巨篇」。
 私は、まだこの本の149ページ(上巻が474ページ、下巻が506ページなので全部で980ページになります)までしか読んでいないのですが、すでに面白くなってきました。登場人物の紹介が最初に出ており、主人公の村上景については、次のように紹介されています。「悍婦(かんぷ)にして醜女(しこめ)。嫁の貰い手がない当年二十歳。」電子辞書の広辞苑で調べると、「悍婦」(かんぷ)というのは「気のあらい女」、「醜女」(しこめ)というのは「容貌の醜い女。醜婦(しゅうふ)。また黄泉(よみ)にいるという女の鬼。」(そこまで言うか!っていう感じですね)となっています。
 この紹介を読んだ時は、読むのをやめようかとも思いましたが、読んでゆくとぐいぐい引き込まれてゆきます。登場人物紹介では、上記のように書かれていても、本文を読んでゆくと何とも素晴らしく、カッコいい女性に思えてくるから不思議です。今度の休日はどこへも出掛けず、読書三昧でゆこうかと思っています(許してもらえればの話です)。

 前年(2013年)の大賞は、「海賊とよばれた男」(百田尚樹著)でした。著者の百田尚樹さんは受賞の言葉として次のように書いています。「私が『この小説のモデルとなった出光佐三という偉大な男の生き様を、一人でも多くの日本人に知ってもらいたい!』と強く思ったように、『海賊とよばれた男』を読んでくれた書店員の皆さんもまた同じ気持ちを抱いてくれたのかも知れません。全国の書店員の皆様、本当にありがとうございました」。また、注意書きとして、次のように書かれています。「WARNING!(ご注意)読み出したら止まらなくなります。また車中読書の際は、落涙にご注意下さい。周囲に人がいないことをご確認されてから本を開くことをお勧めします。」
 これは、本当です。休日に一人でこの本を読んでいて、突然家内が帰ってきた時は、焦りました。家内の正面に立たないようカニ歩きで洗面所まで行き、水道で顔を洗ってから居間に戻ったのを昨日のように覚えています。
 それから、この日から私の行動が一つ変わりました。それは、ガソリンはなるべく「出光」で入れると決めたことです。ガソリンスタンドはいくつか系列がありますが、純粋な「日系」のガソリンスタンドは「出光」だけだそうです。(未確認情報です)。人生をかけて日本の石油を守ってくれた人に敬意を表したいからです。

 前々年(2012年)の大賞は、「舟を編む」(三浦しをん)です。タイトルからだけでは、何の話かさっぱり想像がつきませんが、この本は玄武書房に勤める編集部員 馬締光也(まじめ みつや)が新しく刊行する辞書「大渡海」を編集してゆく姿を描いた作品です。「辞書は言葉の海を渡る舟、編集者はその海を渡る舟を編んでいく」という意味からこのタイトルがつけられています。
 この本を読んでから、私は「辞書」に対する見方が変わりました。言葉の意味を正確に定義するのは、とても大変なことです。例えば、この本にも出ていましたが、みなさんは「右」という言葉をどうやって定義しますか?よろしければ、ここで少し考えてみて下さい…一般的には「箸」を持つ手の方向などと言いますが、世の中には左利きの人もいて、この人には当てはまりません。この本では、「北を向いた時、東にあたる方」と定義していたと思います。広辞苑を引いてみますと「南を向いた時、西にあたる方」と定義しています。こんなことよく思いつきますよね。言葉を一つ一つ定義してゆくということはものすごく大変なことなのだということを、この本から教わりました。また、私たちは、「言葉」というものがあるから考えることができるのだということも、改めて思い知りました。

 以前、私は文学賞を獲った作品を読むことをずっと避けてきました。何か商業主義の陰謀にまんまと乗せられているような気がしたからです。しかし、本屋大賞の受賞作を読むようになってからは、考え方が変わりました。専門家の眼から見て優秀な作品というのは読む価値があるということに気づきました。賞を獲った作品を読んでファンになったら、その作家の他の作品も読んでみるというようにして、読書の幅が広がっていったらとても楽しいですね。
 そしてさらに、大好きな作家に「ひばりのもり賞」をプレゼントできるようになったら「めっちゃ」楽しいですね!
                                   (おわり)

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